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大久保流「予測する」2011年問題 〜2011 Problem〜

2011年の介護保険制度の見直しに向けていかに対応していくのか
 

過去を振り返って・・・

2000年
【介護保険前夜】
・2000年4月からこれまでの立場から一転して、各市町村の社会福祉協議会は、民間事業者としての立場を取ることを求められました。

・特別養護老人ホームも、公的な施設の性格性を薄められて、働く人達も半ば公務員としての地位を失い、同様に民間会社としてのスタンスを取るようになりました。

【此度の改正】
2005年度改訂(2006年4月より)
・グループホームは地域密着型のサービスを提供するという名目で、同一市町村に住民票がある人しか利用ができないという原則が現実のものとなりました。事実上、商圏に制限がかけられました。

・グループホームは地域に開かれた施設になるべく、開設から3年以上の実績があれば、デイサービスやショートステイの運営をすることが認められるようになりました。
同じくグループホームは、地域の住民を交えて、「運営者会議」を開催することや、地域より意見を吸い上げる仕組みを作ることが必要になりました。情報開示を積極的に進めることが求められているのです。

・グループホームの1ユニットに対して、1名のケアマネージャー配置が義務となりました。(しかも常勤で)

2011年4月には、一体どのような変化が起きているでしょうか。
介護保険金の支払い額が少しずつ減額の方向に動いてくることが予測されます。一気に減少することは無いにしても、今回の改訂でケアマネ専業の事業所の様に、人数制限などが加わり、事業体全体としての収入が減ることが考えられるでしょう。
グループホームにおいて、ケアマネがユニット毎に一人必要などということは、5年前には予想もしていなかったことです。
開設時に3ユニットまで認められていたものが、最近では1ユニットしか開設が許されない市町村もあります。

保険金が減ってしまうとどうなるのか・・・。運営維持の固定費は変わりません。人件費もさらに下げることは難しくなります。となると、利用者からの月額費用を値上げせざるを得ない状況になります。
ですから近い将来、民間の介護施設は全て有料老人ホーム化するというのが私の予測です。

高額の支払いをする選ぶ側の顧客、利用者の家族は厳しい目で選択します。「どこのホームが一番良い介護を提供しているのかな」と、自分の親族の為に、必死に探してまわることでしょう。
マスコミもこぞって「地域別、最良のグループホームはココだ!」という特集記事を掲載するに違いありません。

そうした利用者側の動きを察知して、経営者達は「選ばれるホーム」にするために、必死になって優秀な人材を探してヘッドハントすることになります。
ヘッドハントを敵対する事業所から受けて、それまで勤めていた従業員が簡単に辞める様な労働環境ではいけませんし、万が一他社に引き抜かれてしまった場合、慌てて従業員教育をしても間に合いません。今すぐに着手しないと間に合わないのが人材教育です。

建物は一年位で建設が完了します。申請も半年くらいで認可されることでしょう。お金も計画段階で事業性が高ければ金融機関から借りてくることができます。
「人・モノ・金」のうち、一番時間がかかって、一番費用がかかるのが「人」です。

先般、日本銀行は円通貨の量的緩和を規制し始めました。景気が良くなってきている兆候です。これに連動するにように円の金利が微弱ながら上昇を開始しています。デフレ経済が時間とともにインフレに向かって動いています。

そうなると、介護職に従事していた人達は、低賃金で働かされる介護の現場よりも、他の業種や会社に転職が相次ぐことになります。

平成のバブル経済最盛期の頃に、介護施設を運営していた人が、GH経営者の中にほとんどいらっしゃらないことに注目してます。
あの時期、有料老人ホームは利用希望者が殺到して溢れかえっていました。「利用者が少なくて困る」という事業者は少なかったのです。
しかし一方で人材確保が困難を極めたことが未だに忘れられません。人不足で大変な労働環境だったので、退職者が相次ぎ、新卒者採用も優秀な人材を採用するには至りませんでした。

インフレ時の経営手法と、デフレ時の経営手法が同じではありません。

ただデフレ時とインフレ時に共通することがあります。それが「優秀な人材の確保」です。
介護保険が導入されようとも、景気が悪くなろうとも良くなろうとも、変化しないところに着眼して商売を続けるのです。
常に見直しが迫られ、3年・5年に一度変化する介護保険法。その度に右往左往する経営者がいます。
忠誠心があり、組織への従属意識が高く、人材育成能力に長けた人材をより多く確保した経営者が、これから5年後、10年後も成功者として輝き続けることが許されるでしょう。

許すのは誰か?・・・それは地域住民と利用者の家族です。

従業員が、そして優秀な人材が「いつまでもここで働きたい」と思う職場作り。
これからのグループホーム経営者の大きな大きな命題です。

 
 
 
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